春になると入学シーズンが訪れ、親戚や友人の子どもへの入学祝いを贈る機会が増えます。
入学祝いは、子どもの新しい門出を祝う大切な贈り物であり、お祝いの気持ちを込めて丁寧に渡したいものです。
しかし、遠方の親戚や多忙で直接手渡しできない場合、現金書留で送るのが一般的です。
現金書留を利用することで、安全に現金を届けることができますが、正しい送り方や必要な手続きを理解しておくことが大切です。
本記事では、現金書留の料金や送り方、注意点について詳しく解説し、スムーズに入学祝いを贈るためのポイントをご紹介します。
適切なマナーや、送るタイミングなども併せて解説するので、ぜひ参考にしてください。
入学祝いを現金書留で送る際の料金
現金書留の基本料金とは
現金書留の料金は、基本の郵送料に加えて現金書留の手数料がかかります。
郵送料は送る封筒の重さによって変わり、現金書留の手数料は送る金額によって決まります。
入学祝いの相場と金額
一般的な入学祝いの相場は以下の通りです。
- 小学校:5,000円~10,000円
- 中学校:5,000円~10,000円
- 高校:10,000円~30,000円
- 大学:10,000円~50,000円
送る金額によって、現金書留の手数料が異なるため、注意が必要です。
現金書留の手数料と追加料金
現金書留の基本料金には、郵便料金のほかに以下の手数料が加算されます。
- 現金書留の基本料金:480円(基本料金に加算)
- 損害要償額1万円まで:追加なし
- 1万円を超えるごとに、5,000円ごとに+11円(上限50万円)
現金書留の送り方と必要なもの
現金書留の封筒の種類と準備
現金書留には専用の封筒が必要です。
郵便局で「現金書留用封筒」を購入し、適切に準備しましょう。
入学祝いに適した書き方と例
封筒には、送る相手の名前や住所を正しく記入し、差出人の情報も明確に記載することが大切です。
メッセージを添えると、より丁寧な印象になります。
現金書留の発送手続きと注意点
郵便局の窓口で現金書留封筒に現金を入れ、適切な料金を支払って発送手続きを行います。
郵便ポストには投函できないため、必ず窓口で手続きをしてください。
入学祝いの現金書留の料金早見表
1万円の現金書留料金
-
- 郵便料金(25g以内):110円
- 現金書留基本料金:480円
- 合計:590円
2万円・5万円の現金書留料金
- 2万円の場合:612円(1万円を超えるため+22円)
- 5万円の場合:678円(5万円までの加算料金適用)
その他の金額別現金書留料金
現金書留料金 |
基本料金+現金書留合計料金
|
|
10万円 | 678円 | 788円 |
15万円 | 788円 | 898円 |
20万円 | 898円 | 1,008円 |
25万円 | 1,008円 | 1,118円 |
30万円 | 1,118円 | 1,228円 |
35万円 | 1,228円 | 1,338円 |
40万円 | 1,338円 | 1,448円 |
45万円 | 1,448円 | 1,558円 |
50万円 | 1,558円 | 1,668円 |
封筒の種類と選び方
現金書留用の封筒の特徴
現金書留専用の封筒は、一般的な封筒よりも厚みがあり、中身を安全に送るために補強されています。
封筒の表面には、送付先や差出人の情報を記入する欄が設けられており、誤配送を防ぐ工夫がされています。
また、封がしっかり閉じられるようになっており、開封されにくい設計になっています。
現金書留封筒は郵便局のゆうゆう窓口でしか購入できません。
封筒のサイズにはいくつか種類があるため、送る金額やのし袋のサイズに応じて適切なものを選びましょう。
金封やのしの選び方
入学祝いには、紅白の蝶結びののし袋が適しています。
蝶結びは「何度あっても良いお祝い」に使われるため、入学祝いにふさわしいデザインです。
水引の色は紅白が一般的ですが、金色が入ったものも華やかでお祝いに適しています。
のし袋には、表書きとして「入学御祝」や「祝御入学」と書くのが一般的です。
贈る相手の年齢に応じて、かわいらしいデザインのものや、シンプルで上品なデザインのものを選ぶと良いでしょう。
発送時の封入物の注意
現金だけでなく、お祝いのメッセージや手紙を同封すると、より気持ちが伝わります。
手紙には、子どもの成長を祝う言葉や、今後の学業への励ましの言葉を添えると喜ばれます。
短いメッセージカードでも良いので、ひと言お祝いの気持ちを伝えることをおすすめします。
また、現金を送る際は、のし袋の中袋に金額と贈り主の名前を記入すると、受け取る側がわかりやすくなります。
封筒に現金と手紙を入れたら、封がしっかり閉じていることを確認し、郵便局で手続きを行いましょう。
現金書留以外で現金を送る方法
郵便為替の利用方法と特徴
現金書留の代わりに、郵便為替を利用する方法もあります。
郵便為替は、現金を直接送らずに安全にお金を届けられる手段で、相手が郵便局で換金することで現金を受け取ることができます。
郵便為替には「普通為替」と「定額小為替」があり、送る金額によって使い分けることができます。
普通為替は1枚の普通為替証書で10万円までの金額を自由に設定できますが、手数料がかかります。
定額小為替は一定額の為替証書で、50円~1000円まで12種類あります。
定額小為替証書1枚につき200円の手数料がかかりますが、小額を送る際に便利です。
銀行振込との比較
直接銀行振込をする方法もあります。
特に大学生以上の相手には、銀行口座を持っていることが多いため、振込の方が便利な場合があります。
銀行振込は、即座に送金が完了し、受け取り側もすぐに利用できるという利点があります。
ただし、銀行振込の場合は、相手の口座情報を知る必要があり、場合によっては聞きにくいこともあります。
また、銀行によって振込手数料が異なり、時間帯や金融機関によっては手数料が高くなることもあるため、事前に確認が必要です。
現金書留の配達日数とタイミング
配達にかかる日数の目安
現金書留は通常1~3日で届きますが、地域や発送する時間帯によってはさらに日数がかかることもあります。
特に繁忙期や遠方への発送の場合、余裕を持って手続きすることが重要です。
また、配達状況を確認するために追跡サービスを活用すると安心です。
入学祝いを送るベストタイミング
入学祝いは、入学式の1~2週間前に送るのが理想的です。
早めに送ることで、相手が余裕を持って受け取れるだけでなく、万が一配送の遅延があっても安心です。
また、ギリギリになってしまった場合でも、速達オプションを利用することで、できるだけ早く届けることができます。
郵便局での郵送方法と時間
現金書留は、郵便局の窓口でしか送れません。
郵便局の営業時間は店舗によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
特に土日や祝日は営業時間が短縮されることがあるため、平日のうちに手続きを済ませるのが安心です。
さらに、窓口が混雑する時間帯を避けることで、スムーズに発送できます。
現金書留発送時のマナー
表書きの注意点と書き方
「入学御祝」や「御祝」と表書きを書くのが一般的です。
これに加えて、より丁寧な印象を与えたい場合は「祝御入学」や「御入学御祝」と書くのも良いでしょう。
表書きの文字は、できるだけ筆ペンや毛筆を使い、丁寧に書くことで格式が感じられます。
親戚や友人への送り方の違い
親しい友人にはカジュアルなメッセージを添えてもよいですが、親戚には丁寧な文章を心がけましょう。
例えば、親しい友人には「新生活が楽しく充実したものになりますように!」といったフレンドリーなメッセージが適しています。
一方、親戚には「この度のご入学、誠におめでとうございます。これからの学業が実り多きものとなりますよう、お祈り申し上げます。」といった格式のある文章が望ましいです。
お金を送る際の心構え
新札を用意し、丁寧に封入することが大切です。新札は銀行や郵便局で交換できるので、事前に準備しておきましょう。
新札が準備できない場合は、なるべく折り目のないきれいなお札を使いましょう。
また、お札の向きにも気を配り、肖像が上向きになるように入れるとより丁寧な印象を与えます。
さらに、現金を入れる際にはのし袋を使い、中袋には金額を記入すると受け取る側にとって分かりやすくなります。
現金書留の補償について
補償が適用されるケースと条件
現金書留は、損害要償額が1万円までなら追加料金「480円」で送ることができます。
それ以上の金額を送る場合は、5,000円ごとに11円の追加料金が必要となり、最大50万円まで補償を受けることができます。
ただし、補償が適用されるためには、適切に現金書留用封筒を使用し、郵便局の窓口で手続きを行う必要があります。
万が一、不備があった場合は補償対象外となることもあるため、注意が必要です。
紛失や損害時の対処法
現金書留が万が一紛失したり、封筒が破損して中身がなくなってしまった場合は、まず最寄りの郵便局に問い合わせを行いましょう。
郵便局では、送付記録を基に調査を行い、追跡を試みます。
もし調査の結果、郵便局側の過失が認められた場合は、補償金の支払いが行われます。
紛失や損害が発生した際には、できるだけ早めに郵便局へ連絡し、必要な情報(追跡番号、発送日時、金額など)を提供することが重要です。
また、問い合わせの際には、本人確認書類が必要になる場合があるため、事前に準備しておくとスムーズです。
補償申請の手続き
補償を申請するためには、まず郵便局の窓口で「事故調査請求」を行い、正式な調査結果を待ちます。
その後、補償が認められた場合には、以下のような手続きが必要になります。
- 必要書類の準備:送付時の控え(受領証)、本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)、補償申請書を用意します。
- 申請書の記入:指定の申請書に必要事項を記入し、補償金額を申請します。
- 郵便局での提出:書類を窓口で提出し、郵便局の担当者による確認を受けます。
- 補償金の受け取り:審査が完了すると、指定した口座または窓口で補償金が支払われます。
補償の申請には一定の時間がかかるため、早めに手続きを開始することが大切です。
また、補償対象外となるケースもあるため、事前に郵便局の規約を確認しておきましょう。
まとめ
入学祝いを現金書留で送る際は、料金や手続き、マナーをしっかり確認し、適切な方法で送りましょう。